複数の米台関係筋が明らかにした。大隊規模の訓練が行われれば初めてで、米台の協力深化を示すことで、対中抑止の強化につなげたい考えだ。
大隊の訓練先としては、カリフォルニア州にある米陸軍最上位の訓練施設が候補となっているという。これまでの台湾陸軍の訓練は、分隊レベルの10人前後から始まり、現在は150~250人規模の中隊を受け入れている。
中国軍が台湾侵攻に踏み切った場合、台湾軍が戦闘の初期段階で、どれだけ単独で防衛できるかが焦点となる。米軍関係者は台湾軍の訓練について「米国は、中国の侵攻から最初の数週間を、台湾軍が持ちこたえられるという確信が持てるようになる必要がある」と述べた。
今年1月に、米空軍高官が25年に台湾有事が起きると予測し、準備を急ぐよう内部に指示した文書が判明した。こうした方針に基づき、米国は台湾軍の能力強化策を実施している。今年8月には米中西部ミシガン州で実施されたミシガン州兵主導の合同軍事演習に台湾軍が参加した。同演習は国防総省が関与する訓練の一環で、関係者によると、台湾軍はユタ、ハワイ、ワシントン各州での州兵演習に約10年間参加してきた。
このほか、年間延べ2000~3000人の米軍・国防総省関係者が台湾を訪れ、短期の訓練を実施しているという。武器の使い方指導のほか、専門家同士の意見交換などを行う。