ビタミンK1は海藻類や植物油などに含まれます。
ビタミンK2は体内で合成されます。
動物食品や納豆に含まれるビタミンK2(メナキノン)が栄養面で重要になります。
ビタミンK2が虫歯を抑制するメカニズムとして、二つの機序を考えることができそうだ。
つまり、虫歯の原因菌の数自体を減少させる作用と、脱灰防止およびミネラル沈着作用である。
脂溶性ビタミン(A、D3、K2)の有効性を認識しそれを自分の患者に使い始めて以後、プライスはドリルや歯科金属をほとんど必要としなくなった。
具体的には、今のようにお手頃なサプリのない時代だったから、ビタミンAやD3の供給源としてはタラの肝油を、ビタミンK2の供給源としてはグラスフェッドバターを使っていた(日本人なら納豆もぜひ食べよう)。
これによって、患者の虫歯の進行が止まっただけではない。象牙質の成長とミネラル沈着が促進され、かつては虫歯の穴があいていたところに新たなミネラルの覆いが形成され始めた。
つまり、虫歯の治癒が可能であることを、彼は多くの患者で観察した。
歯と骨というのは相同の器官で、歯は、いわば、見える骨だ。
歯にいいことは、当然骨にもいい。
実際、虫歯治療を目的に来院した少年に対して食事指導を行ったところ、虫歯の治癒ばかりか、なかなか治癒しなかった骨折さえ治ったことを、プライスは報告している。